
明日は聖夜ですね。
皆さんはどんな風に過ごされますか?
私は新長田・お勤め帰りの絵画教室で仕事です。
画像はWAVEの表紙のために描いた、ピエロ・デ・ラ・フランチェスカの「キリスト降臨」の模写です。
とはいえ、本来地面に寝ているキリストは構図の関係上、宙に浮いています。ちょっとSF的になりましたが、そこは一つ、2010年バージョンということで。
ピエロ・デ・ラ・フランチェスカ(1417?~1492)は初期イタリア・ルネッサンスを代表するフィレンツェ派の巨匠です。
長い間美術史から埋もれていましたが、20世紀になって美術史家ロベルト・ロンギによって「再発掘」されました。
幾何学的な構成的秩序、明澄な色価が現代に通ずるとしてアーティストたちから高く評価され、愛されている画家です。
私は1992年にイタリア・トスカーナ地方のアレッツォという町の聖フランチェスコ聖堂のフレスコ壁画、「聖十字架物語」を見ましたが、薄暗い聖堂の真ん中に改修工事用の足場が組まれていました。
真っ暗な聖堂に設置されている箱にコインを落とすと、パチン!と黄色い白熱電球が点灯し、ジジジ…とタイマーが動いて3分くらいしてからパチン!と切れてしまいました。展望台の望遠鏡のパターンです。
その、なんというか、銭湯のマッサージ機みたいな風情がとても印象に残っています。
分厚いガラスに守られたルーブルのモナリザとは大違い。
田舎の敗れ寺。そこでマッサージ機のような趣向で崇高な絵と対峙する。至福です。イタリアに行ってみてよかった、と思います。
明日はサン・サーンスかフォーレを聴きながら、この巨匠の画集でも眺めてみるかな?…いやいや、ちょっと「うーんマンダム」みたいですね…一人で照れ笑いしそうだ。
ともあれ、よいクリスマスをお過ごしください♥