助手1号です。不定期掲載「画廊・今、」のコーナー。
9月14日アート・プロジェクト:TRANS- 」開催初日にグレゴール・シュナイダー氏の《美術館の終焉ー12の道行き》を鑑賞してきました。

※当記事パート1は、一度9月15日に掲載しましたが、「「アート・プロジェクト:TRANS- 」鑑賞報告パート2」作成中に消えてしまった為、9月16日に再度作成、掲載したものです。

■「アート・プロジェクト:TRANS- http://trans-kobe.jp/
  • 参加作家 グレゴール・シュナイダー/やなぎみわ
  • 会期2019年9月14日(土) - 11月10日(日)
  • 主催TRANS-KOBE実行委員会/神戸市
  • ディレクター林 寿美
  • 定休日火曜
  • 開催エリア新開地、兵庫港、新長田
  • 全作品鑑賞券1500円(個別作品鑑賞券500円)

<TRANS- ウェブサイトより引用>
アート・プロジェクト:TRANS- とは、2019年秋に神戸で開催されるアート・プロジェクトです。
神戸がグローカル・シティの先鋒となるべく、現代アートを切り口に何かを“飛び越え、あちら側へ向かう”ための試みです。
世界各地で開催が相次ぐ芸術祭とは一線を画し、参加作家を2名と少数に絞ります。
会期中は神戸の3つのエリアを舞台に、美術作品や野外劇など様々な仕掛けが出現します。

「TRANS」とは、「越えて」「向こう側へ」という意味を含む接頭語。
「TRANS」から派生した単語に「TRANSFORM(変容)」「TRANSPORT(輸送)」などがある。
<引用おわり>


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■開催初日ということで、9時半からのオープニングセレモニーには久元神戸市長も参加されていました。テープカット後に、会場のストリートピアノを演奏されていたのが印象的でした。
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■同じくデュオドームで行われたやなぎみわ氏のワークショップ。踊念仏と即興演奏のコラボ。
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グレゴール・シュナイダー氏の《美術館の終焉ー12の道行き》を鑑賞開始。12の作品は「留」と名付けられていますがキリストの道行きにちなんだものだそうです。
第1留は、3Dカメラで老人をアバター化する場所。私は年齢制限で引っかかっりますが、台座に載ってスタッフの方が回してくれました。どの留のスタッフの方も全て、明るく親切なオーラを発せられていたのが印象的でした。
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■第2留は、第10留と映像で繋がっている仕組みなのですが、初日は調整中でした。撮影不可で写真なしです。

■第3留にはバスで移動。神戸駅前から楠町6丁目まで。一日神戸市バス、神戸市営地下鉄、レンタル自転車も借りられる
500円のフリーパスがお勧めです。
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■第3留。普通に街中に立つビルですが、その中で静かな恐怖を味わうことになります。
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■この日は異常にいい天気、水分補給必須でした。
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■第4留へは徒歩移動にしました。途中、福原という風俗街を通過、独特の雰囲気。さらにメトロこうべという延々と長い地下街を歩きます。結局2,30分かったと思いますが、この街歩きはぜひ体験して頂きたい。作品の一部と言ってもいいと思います。
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■延々と続く地下街。下の写真は卓球場です。
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■第4留。メトロこうべの地下街のすぐ横に迷宮があることを誰も知りません。
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■第5留は新開地のKAVC。新開地も場外競艇券売り場があったり、演芸場があったり、独特の雰囲気です。第6留、第7留は私邸での限定公開で、第5留で当日に事前申し込みが必要。時間があるので、昼ごはんにします。
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■KAVCから徒歩5分程度の中華料理屋。日替わり定食餃子チャーハン500円。
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■ご飯を食べてたらいい時間になってしまい、走ってKAVCに戻ります。

まず第6留。KAVCからスタッフの人が秘密の場所に案内してくれます。2階建ての私邸でパフォーマンスが行われていますが、自分がプライベート空間に迷い込んだ亡霊になったような気持ちでした。

第5留は45分周期でループ再生される映像作品なので、いつでも途中から入れます。
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■そして第7留。ここも私邸での作品です。写真はありません。
かわいいスタッフさんが案内してくれましたが、絶対に分からない場所です。「部屋に辿り着くには困難を極める」とガイドマップに書かれていますが、その意味は行けば分かります。歩きやすい靴がいいです。女性はスカートは避けるべきでしょう。

■つぎの第8留へは途中まで自転車を借りることに。レンタルサイクルお勧めです。町巡りの地図ももらえますので是非。500円のフリーパスがあれば借りられます。
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■港へ向かう道の向こうにはガントリークレーンが見えます。
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■町巡りスポットの一つ、稲荷神社。日本最古のビリケンさんがあります。
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■町巡りの途中で出会った港の風景。自転車は、このさきの中央市場近くのイオンで返却して、そのまま地下鉄に乗ります。
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■地下鉄で二駅、徒歩5分で第8留へ。市立兵庫荘は昨年閉鎖した日雇い労働者の宿泊所。この中になにがあるのか。ここも静かな恐怖を感じさせる作品です。
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■地下鉄でさらに移動。地下鉄駒ヶ林駅の地下道。この地下道も長いです。本当に長い。
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■地下道の先にある消火ポンプ室。ここが「白の拷問」と名付けられた第9留。この中にとある施設が再現されています。
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■第9留を見終わった時点で5時頃。6時半に約束があり、あと3か所を残して今日の鑑賞は〆としました。

今回宿題になった第10,11,12留については、鑑賞報告パート2をご覧ください。

グレゴール・シュナイダー氏の《美術館の終焉ー12の道行き》
是非見ておくべき作品だと思います。神戸の街の建築を利用しながらも、静かな恐怖を感じさせ、世界の見え方を変えてくれます。
シュナイダー氏はアートは美術館の外にあると言われていましたが、神戸、兵庫、長田に分散した作品群を見て回る道行きも作品であると感じました。神戸の街のそれぞれの雰囲気を味わってほしいと思います。
12作品全てを一日で見るのは厳しいと思います。むしろ日程を分けてゆっくりみられるのをお勧めします。
また、開催日限定の作品もあり、ホームページで事前に確認が必要です。専用アプリがあるので、事前にダウンロードしておくのが便利です。ただし、余り作品の内容については調べずに行かれるほうがいいと私は思いました。また、一度に入場できる人数を制限している作品もあり、一人か二人でいかれるのがいいと思います。
お勧めです。

/助手1号 Kh