清原絵画教室のブログ

神戸で絵画を学ぶ。初心者からプロまで。

2011年09月

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9月29日、四国香川県に墓参りに行って来ました。

先日完成した本「いなとやまとしもつき」の中に、南の島で戦死した祖父の事を描いた場面があるのですが、本が完成したことを亡き祖父に報告に行ったのです。

香川県は母の故郷ですが、私は幼少のころから、母のいなかに帰る旅について歩きながら、四国は何か深い精神性を漂わせていると感じていましたが、久しぶりに訪れてみると、今回は一層強く、そう思いました。

高野山もその気配は濃厚ですが、四国は、庶民の生活文化全体に、空海の啓いた精神性が行き渡っているように思われます。

四国は、島全体が巡礼の地なのでした。

今日はその四国の旅の中の、屋島をご紹介いたします。

写真で見ると、山の入り口がすでに何かが始まる、ということを告げるような雰囲気を漂わせています。

歴史、霊性、そして昭和の香り。

往時は隆盛を誇った観光地だったのでしょうが、今回訪れたのは人けの少ない、静かな空間でした。

それがとてもよかったのです。






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屋島山上には四国八十八か所の第84番札所、屋島寺があります。

先週六甲山ホテルに行ったとき、その内奥に祈りの場があることで、表面的なサービスなどなくても人はそこに安らぎを求め、集まってくることを感じました。

この山上の空間の中に、苦しみを抱えながら「同行二人(いつも弘法大師と一緒に巡礼しているという意)」で巡礼の旅を行く人を優しく包み込む空気があるのを、強く感じました。

20代の頃、悩みを抱えながら鬱々と生きていた頃は、このような場所に来てもささくれた感情を癒すことはできませんでしたが、今は、神聖な気配に浸り、厳粛で敬虔な気持ちが沸き起こってくるのが感じられます。

ここは霊場なのでした。

来てよかったと思いました。

この門を見ていると、麓がそうであるように、寺の設計が新しく高いステージ、ステージ、ステージを暗示し、霊的世界へ誘うようにできていると、感じました。



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ドライブウェイからの眺め。

霊場のそばにも、日常を生きる人たちの街が広がっているのが不思議です。



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屋島山上からの眺め。

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屋島山上からの眺め。

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