清原絵画教室のブログ

神戸で絵画を学ぶ。初心者からプロまで。

2015年09月

こんどのらくがき大会の会場に貼った写真をご紹介します。

↓ラウル・デュフィ「電気の妖精」 1937年 高さ10m×幅60m
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↓ジャン・ミシェル・バスキアとその作品
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↓ディエゴ・リベラ 「メキシコの歴史」国立宮殿/メキシコシティ
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フアン・オゴルマン  中央図書館壁画 1950~1952
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こうして並べてみると、壁画には共通してある異様さが漂っているようです。そこがいいのです。「壁画ーらくがきー魔術、あるいは絵画の起源をめぐる論考」と題したスライドショーができそうです。



らくがき大会報告その4です。壁面の写真をトリミングして、子どもたちの仕事を絵画のように見立てて鑑賞しましょう。

背景音楽を、今日はドビュッシー「牧神の午後のための前奏曲」カラヤン指揮/ベルリンフィル/1964 https://www.youtube.com/watch?v=HY7tLfVRSigをご用意いたしました。ご堪能ください。

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↓変化していく床面1
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↓変化していく床面2
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↓変化していく床面3
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↓塗料と刷毛の試験
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↓同じく
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↓子どもたち大暴れで降った塗料の雨。
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↓翌日、養生をはがしました。
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おそらくこれからも、キッズとユース(若者)の大暴れで、壁はどんどん変化していくでしょう。貴重な貴重な、「汚していい※」壁です。

※多くの場合、絵画的に「汚れ」という言葉は良いこととして使われます。


らくがき大会報告その3です。
今度はピカソの言葉を添えて模様をご紹介します。
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「いかなる創造活動も、はじめは破壊活動だ。」

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「私はいつも自分のできないことをしている。そうすればできるようになるからだ」

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「大切なことは、熱狂的状況をつくり出すことだ。」

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「子供は誰でも芸術家だ。問題は大人になっても芸術家でいられるかどうかだ。」

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「ようやく子どものような絵が描けるようになった。ここまで来るのに、ずいぶん時間がかかったものだ。」

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今日の最初の参加者、Yちゃんがレインコートに着替えて帰ってきました。戦場にようこそ!





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「芸術家とは、不滅の存在である。刑務所や強制収容所に入れられていても、芸術の世界に身を沈めていれば、私は全能でいられる。たとえ、ほこりまみれの牢屋で濡れた舌を使って絵を描かねばならぬとしてもだ。」

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「冒険こそが、私の存在理由である。」

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「絵を描くのは美的活動ではない。この敵意に満ちた奇妙な世界と我々の間を取り次ぐ、一種の魔術なのだ。」

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「できると思えばできる、できないと思えばできない。これはゆるぎない絶対的な法則である。」

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「赤がなければ、青を使います。」

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最後にスタッフで記念撮影。子どもの力を引き出すために重要な働きで尽力してくれました。感謝です。

らくがき大会報告その2です。
10:00から始まったらくがき大会も午後に突入しました。ここからは「芸術は爆発だ」で有名な岡本太郎のことばを添えてご紹介しましょう。写真に登場してくれた子たちへの感謝とともに。
↓引用元「岡本太郎の名言 格言」
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「いま、この瞬間。まったく無目的で、無償で、生命力と情熱のありったけ、全存在で爆発する。それがすべてだ。そうふっきれたとき、僕は意外にも自由になり、自分自身に手ごたえを覚えた。」

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「自信はない、でもとにかくやってみようと決意する。その一瞬一瞬に賭けて、ひたすらやってみる。それだけでいいんだ。また、それしかないんだ。」


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「激しく挑み続けても、世の中は変わらない。しかし、世の中は変わらなくても自分自身は変わる。世の中が変わらないからといって、それでガックリしちゃって、ダラッと妥協したら、これはもう絶望的になってしまう。そうなったら、この世の中がもっともっとつまらなく見えてくるだろう。だから、闘わなければいけない。闘い続けることが生きがいなんだ。」

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「僕だってしょっちゅう行き詰っている。行き詰った方が面白い。それを突破してやろうと挑むんだ。もし、行き詰らないでいたら、ちっとも面白くない。」

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「下手ならなお結構、とは僕が昔から言っていることだ。たとえば、上手いと評判の絵にロクな絵はないし、上手いと言われる歌にしても、ちっとも感動しない。だからといって、自分から引き下がって、ジメジメして下手であることを認めてはダメだ。そうじゃなく、自由に明るく、その人なりのユニークな下手さを押し出せば、逆に生きてくると思う。また、その方が人に魅力を感じさせる。下手なことを明るく自認すれば、コンプレックスを持たずに済むじゃないか。」

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「人間には、自由という条件が必要だ。自由というのは、たんに気楽にやりたいことをやるのではない。そうではなく、できるかぎり強烈な人生体験を生きるのが、自由の条件だ。」
「芸術なんてもの、それを見極めて捨てたところから開けるものなんだ。芸術に憧れたり、恐れたり、糾弾したり、追いかけたりしている間は、まだ本当の芸術に到達することはできない。」

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まことに勝手に岡本太郎の言葉をくっつけてしまいましたが、子どもたちはその言葉通りに屈託なく命をぶつけて平気で爆発させて遊んでいます。すべては本来備わっています。
芸術の旅とは、鎧を脱いで裸の子どもに戻る旅なのでしょう。

9月23日(水・祝)、らくがき大会を開きました。
小学生21名、中学生4名、大人3名が参加しました。
有馬街道小部峠の菊水せんべい跡地に「神戸ユースプラザ菊水」という多目的スペースができました。初めて訪れた時、壁がむき出しのべニア板で、これは貴重な環境だと思い、子どもたちや美大生が全く制限を受けずにハチャメチャに暴れまわる空間として活用できるのではないか?と思い立ったのがこの企画の動機です。そしてスペースの所有者・事業運営者の永野景子さんのご理解と賛同を得、協力者さんの助けを得ながら入念な打ち合わせを重ね、無事イベント開催に至りました。
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FARROW&BALL社の水性アクリル塗料を使用し、小さい子どもでも安心して描ける材料を使いました。以下はFARROW&BALL社のウェブサイトの記述です。
「揮発性有機化合物(VOC)がゼロで、日本の基準よりもはるかに厳しいEU基準をクリアした、最高ランクの安全性をもつFarrow&Ballペイント。臭いもほとんどなく、F☆☆☆☆に認定されています。※ベースはゼロVOCとなりますが、顔料には極微量のVOCが含まれるものもあります。」
http://www.farrow-ball.jp/

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家にある角材に刷毛をガムテープでくっつけました。

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↑参加者第1号のYちゃん(8歳)に実演…

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↑最初はゆっくり感触を探り…
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↑次第に勢いが出てきました。

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↑次々に参加者が集まり…

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↑20名くらいの参加者で部屋はいっぱいになりました。

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↑字を書いたり、細い線を描く子が多いのかな?と思っていたら、大きな面を塗装する行為にのめりこむ子が多かったのが意外でした。「ペインティンング」を辞書でひくと、①絵を描くこと、②色を塗ること、③ペンキ塗装をすること、と定義されていました。そこから私は、絵画(ペンティング)の起源は塗装という行為であり、それは根源的・原初的な表現衝動なのかもしれないな、と今回の子どもたちを見て思いました。

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用意していた塗料は2時間で大半無くなってしまいました。みんなが想定外の勢いで突進したため、急きょ予備的に用意していたサクラクレパス社のアクリル塗料ニューサクラカラープロというアクリル塗料を使うことにしました。学校で使用することを想定しており、安全な塗料です。
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あふれる表現衝動。それを抑制しないで発露させるには、刷毛などの道具は多分まどろっこしい障害物なのでしょう。最も純粋な絵画は、手で描くことなのかもしれません。塗料を買う時、最初私は値段の安さを重視していたのですが、いや待てよ、使うのは小さい子どもだから、と安全性重視に切り替えました。そこに気づいてよかったです。

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ちなみに私はこの日、こうやって描くんだよという指導を一切していません(一度だけ、描くスペースが足りなくなって、濡れた壁をいったん乾かすために、残り半分の壁でちょっとの間、細かく描いてもらうようお願いしただけです)。

なんの制約もなんの指導・牽引も受けず、内発的な衝動だけで描いた自分の力のすごさを見つけてもらえたら、子どもにとってそれが最高の授業(機会提供)だと思います。その通りになったと思います。嬉しいです。

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