清原絵画教室のブログ

神戸で絵画を学ぶ。初心者からプロまで。

2018年08月

インタラクティブアート(相互に作用する芸術)と聞いて遊園地を想像してはいけない、それは親子遊戯のエンターテイメントではない。

「魔法の美術館― 光と遊ぶ超体感型ミュージアム」展を観に行ってきました。

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↑田中陽「.hito」


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↑田中陽「shichihenge」
撮影(入力)された自分の姿が即画に多様に変換され、たとえば上のような姿になります。

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↑徳井太郎/清水雄大「Shadow+」
こちらも自分の姿が変容するスタイルの作品。ここに映し出された像はすべて筆者「清原健彦」の姿です。

「― 光と遊ぶ超体感型ミュージアム」という副題は、この展覧会が潜在的・本質的に持つ衝撃を弱めていると思います。これを遊戯装置と見るには、牢獄の中で囚人の憂さを晴らす遊具ととらえる受動的感性が必要です。筆者はそのような感性を持って見ることはできませんでした。牢獄の外に出る可能性を有していると感じさせるものでした。しかし今それをうまく論述することはできないでいます。

少しだけ掘り下げるなら―上に紹介した作品はいずれも自己認識の変容に関わるもので、現在の時間と空間に既定された自己像を破壊し、新しい自己認識をもたらす可能性があります。
たとえば胎児期の自己像、精子期の自己像といったものが確実にあるはずですが、今の自己はそれを検索することができません。
あるいはそれを発展させ、私が知っている「この世」あるいは3次元世界以外の宇宙があるかもしれない。その時自分はどんな姿をしているのだろう。それはもはや絵画的・視覚的に知覚できる要素ではなく、パルス(きわめて短い時間だけ継続する変化)なのかもしれません。

―そういう疑問を抱かせたのが、この展示の戦慄すべきところなのでしょう。

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↑小松宏誠の作品群

(※次の日曜日まで開催しています。)

■魔法の美術館
― 光と遊ぶ超体感型ミュージアム

2018年7月14日(土)~9月2日(日)
開館時間10:00 – 18:00(入館は17:30まで)休館日月曜日、2018年7月17日(火)(7月16日(月・祝)は開館)入館料《一般》1,000円 (800円) 
《大学生・65歳以上》500円 (400円) 
《高校生以下》無料
※( ) 内は前売り(館内のみ)、または30人以上の団体料金
☆小学生以下は保護者(高校生以上)の同伴が必要です。
特別展「魔法の美術館」会期中は、常設展(コレクション展示)は行っておりません。ご了承ください。
Currently, we are not opening collection exhibition. We appreciate your understanding.
主催:神戸ファッション美術館、神戸新聞社
 後援:サンテレビジョン、ラジオ関西
 企画協力:ステップ・イースト
展示協力:大阪樟蔭女子大学


/清原絵画教室主宰・講師 清原健彦

通信指導実験をしているMKの絵をご紹介します。
MKは今年二人目の子供を出産した母ですが、ピアノの先生でもあります。
ピアノの先生をしながら絵を学ぶ。芸術生活まっしぐらの日記をご覧ください。

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子供の塗り絵の下絵を作ってしまうMK。母の愛と美術が結びついていますね。

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■講師コメント
特にコメントを要しません。ライフをアートで彩っていて、ライフイズアートです。
MKの時間は芸術生活の波長が流れているように思います。

/清原絵画教室主宰・講師 清原健彦

通信指導の実験をしています。
TMから届いた絵をご紹介します。

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■講師のコメント
当教室が掲げる、生徒がまず獲得すべき能力は
①生産能力(数多く生産すること)
②誰かに届ける能力
です。
TMはこれを短期間で達成。

また、
③ギャラリーや美術館など、美術空間に身を置く能力
④美術を通じて他者との関係を構築する能力(会話など)
ということも意図的に実行しており、成功させています。

①②は発信に関係する能力であり、③④はおもに受容に関係しています。

この基礎の上に美術の道が切り開かれますが、この基礎を形成することが偉大なのです。安易にできることではなく、情熱と才能(流されない自律心、退屈な時も気が滅入る時も続ける持続技術)が要求されます。それゆえに当教室は趣味の愛好家ではなく美術家集団なのです。美術家になるのに技量や経験は関係ありません。それは当教室がなんとかします。意志があり、数を生む力があり、継続する力があり、人の言うことに真摯に耳を傾ける力(コミュニケーション能力のうち、受容側)があれば、そこに技術を注入するのは容易なことです。

/清原絵画教室主宰・講師 清原健彦

2人の生徒から夏合宿のサクセスストーリーが届きましたので、あわせてご紹介します。

成功物語1
氏名 WY   
修了日 2018年 8月18日
修了したプログラム名 合評会

 
成功物語(プログラム修了の喜び)
都合により午前の部のみでしたが、生まれたての作品群を見られ、製作中の話も聞くことができたのは大変興味深かったです。作者ひとりひとりに○○さんワールドや□□シリーズがあることがわかりました。反省点は、作品評価の仕方について自分自身よくわからないまま合評会に参加したことです。

その後、教室ブログで午前午後を通しで拝見し、あらためてみなさんの美術に対する熱量のすごさに圧倒されています。最初はおまつり気分で参加したのですが、今は『上手く描けているかどうかを気にしない』が吹き飛んで、だんだんネガティブになりかけている自分がいます。しかし、それで終わってしまうのはもったいなく残念なことなので、前向きに考えてみることにしました。

1)みんなとても上手い。
→自分は描いている量が圧倒的に少ない、伸びしろはあるはず。

2)線と彩色に魅力を感じて描いているという方が、自分の他にも複数あることがわかった。
→同志を得たような気持ち、お手本がたくさんあってうれしい。

 
3)今後の具体的な目標
*線を今よりもっと丁寧に描く。
*色あそびのプログラムを実戦に生かせるようがんばる。
*もう少し濃い色で描いてみる。
*余白を活かす。
*同じ素材で何バージョンか描いてみる。
*日課にしている小さな素描を続ける。(ペンは勢いに任せる)
こうして感想をまとめているうちに、またモチベーションが上がってきました。合評会に参加して良かったです。これから作品展に向けて、少しずつ取り組んでいきます。
―WY


成功物語2
氏名 AY            
修了日 2018年 8月18日
修了したプログラム名 合評会

成功物語(プログラム修了の喜び)
他の方の絵に対する思いや取り組む方法を聞いたり、結果としての作品に接したり、自分の発言に対してのコメントを受けたり、日頃にはない時間を過ごす事が出来ました。

この時間を過ごしての変化は、もっと色々な種類の絵を描いてみよう、かな、と思った事です。
描きたい絵が描けない時の妥協の結果、ではなく、楽しみや実験や表現手段を手に入れるために。
描きたい絵が描けるようになる為の努力ではなく。
それを受けての行動としては、「シッダールタ」を構想を描きつつ読み返しています。
―AY


■講師コメント
「評価の仕方が備わっていない」自分を反省するWY。しかしその問題意識の覚醒こそが重要であり、夏合宿の目的が果たされたと、うれしく思いました。美術では発信技術だけでなく、受容技術もまた同様に重要です。「評価=審美」こそが芸術を芸術たらしめている重要なファクターであり、そうでなければ創作行為は手すさび(手でするなぐさみ。なんとなくする手のわざ。退屈をまぎらわす手わざ。てなぐさみ。てすさみ)にすぎず、芸術に非ざるものとなります。
手を動かすことを確立した美術家は目と頭を動かすように努めなければなりません。手だけの制作はゾンビ、機械人間の所業です。ですから手だけが異様に巧みに発達した絵画は下劣なのです。

鑑賞ツアーの最後、「ちょっと気になることがある」と言いギャラリーに一人戻ったWY。それは賢くかっこよいものです。さらに鑑賞に注力し、評論に触れることを推奨します。

美術はコミュニケーションです。受容に長けた者は発信をも伸ばします。受容する力はAYの強みです。この強味を伸ばし、多様な価値観、多様な審美感覚、多様な主義を受容し、経験値を豊かにすることを願うのみならず、そうなると講師は考えています。
/清原絵画教室主宰・講師 清原健彦


色遊びのドリルを修了した生徒からサクセス・ストーリーが届きましたのでご紹介いたします。


成功物語
 
プログラムの修了おめでとうございます。
プログラムを終えた喜びを自由に語ってください。
 
 
氏名 KH                  修了日 2018819
 
修了したプログラム名 色遊び
 
成功物語(プログラム修了の喜び)
 清原絵画教室メソッドの不思議。
 習うまえから効いてくる/習い出したらすぐ使える/そして学びはエンドレス/いつでも戻ってやり直せる
 
 ワタクシ、このたび「色遊び」のメソッドを修了しました。スタートしたのは清原絵画教室入門から半年、いまから2年以上前の20167月でした。奇しくもゴールしたのは運営にも参画した夏祭りの最終日。うーん。なんなんでしょう?意外と感慨はありません。とにかく水彩絵の具のキレイさにみとれながら、ドロンコ遊びのように熱中できて、かつだんだんハードルが上がってきて楽しかったです。
 
 いま振り返って気づいたのは、習うまえから効いてきた理由。メソッドの説明書きと、周りで学んでいる他の生徒さんの様子を見て勝手に実戦投入してました。色遊びは三原色だけでやると見学のとき聞いて、オモシローい、自由制作は赤青黄だけでやろう!と。ガンダムの主人公が、マニュアルだけ見ていきなり最前線でロボット操縦するような感じ?夜の雰囲気をつくろうとしてメッチャ紫色に…当然のようにうまくいかないけど、それもヨシというか。それがヨシというか。初心者の自分は再現できないのでむしろ貴重な気がします。メソッドのステップ一段一段に意味があって深く、あとになってようやく納得することもありました。いまの自由制作は三原色のオイルパステルを使用していますが、色遊びのメソッドと自由制作の往復運動が推進力になっていたと思います。
 
 ありがとう、色遊び!
 ―KH

すばらしい成果ですね!
この技術をおおいに使っていただきたいです。
/清原絵画教室講師 清原健彦

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