清原絵画教室のブログ

神戸で絵画を学ぶ。初心者からプロまで。

2019年08月

クルー総員に申し上げます。

※クルー:清原絵画教室会員の別称。
物語を生み出したいとき、わたくしは清原絵画教室を船に例えることがあります。その際、会員(生徒)をクルーと呼びます。

今秋、この船は「第17回清原絵画教室展(教室展)の成功」という港に向けて出航します。
教室展は令和2年2月29日(土)~3月5日(木)、トアギャラリーにて開催。

クルー(清原絵画教室会員)は今日現在で29名、うち主宰・講師1名、専攻科生6名、本科生5名、入門科生17名。
わたくしは教室を船に見立て、美しい作品を作るかのように注力し、育ててきました。わたくしはこの船の設計者であり、船長ということになります。クルーは部品ではありません。作品の一部をなす絵の具ではありません。それぞれが主体的・能動的に生きている有機体です。その上で、29個の個体が有機的に結びついてそれぞれの機能を果たす集合体にし、運用・維持することが設計者・船長の仕事で、それを組織化と呼びます。しかしその仕事を、クルー全員で行おうというのが、今度の展覧会に向けて強調したい点です。

交響楽団のように組織力を発揮する美術集団はあまりは多くはないかもしれません。しかし、だからこそ試みたいと思います。全員で教室展を成功させましょう。みんなの力を集めて、一流の船、一級の作品に自らなろうではありませんか。目を転じて見れば、スタジオジブリ、虫プロ、そして浮世絵工房、狩野派の絵師集団等、日本には組織力を生かした美術集団の先例が多く存在します。スーパースターを多数擁したチームを、個人能力で劣る者たちが組織力で打ち破るゲームは可能なばかりでなく、痛快です。幕末や戦国の群像劇はその典型例です。
こういうのもその例です。↓がんばれベアーズ予告編
https://www.youtube.com/watch?v=k6FjgoreXFU
こういうのもありますよ。↓ガンダム第1話予告編
https://www.youtube.com/watch?v=gtr3Eapzr4I
ガンダムは素人集団が次第に成長して巨大な敵を倒す物語。そして途中で放映打ち切りになったこのアニメは日本の文化状況に革命を起こしました。低予算、スポンサーをはじめとする周囲の無理解、それらの壁を突破して世界観を打ち立て、閉塞状況を打破したのです。ガンダムのコンセプトと言える「君は生き延びることができるか?」はわれわれに向けられたメッセージです。力を合わせ、巨大な現代美術無敵艦隊(あるいは現代美術閉塞機雷網)を撃破する船を作り、とにかく進もう、さもなくば無気力の深海に沈むのだ、そんなメッセージをを投げかけています。ですからわれわれもホワイトベース(ガンダムの主人公たちを乗せた空中戦艦)に負けないよう、一つになってがんばり、理想郷に向かいましょう。

生き延びる鍵は組織化です。そのはじめのステップとして主宰が組織図を作り、掲示し、全員を配置し、全員に知らせます。すべての個人が船全体の責任を引き受けること。それが修羅の海を生き延びる緊張感(テンション)のある、強い船を作ります。緊張感とは苛酷さではありません。緊張感とは明確さです。

さて、何をもって成功とするかを明確にしておきましょう。
この船がたどり着いた理想郷はどのような光景でなければならないのでしょう?

答えはこうです。
①「販売された絵画作品」、そして②「新しく入会した生徒」を価値ある最終生産物とし、それらの生産物を多く生み出すことをもって成功とする。

ただしインフロー(うちへと引き込む流れ)中心で考えないようにします。
アウトフロー(外へと流出させる)の視点を軸とします。
すばらしく魅力的で美的な物体(=絵画作品)に人を惚れさせ、その人に手渡す=売る=アウトフロー(そしてその結果対価を得る=インフロー)。
「創作者として芸術生活を送る道、それには価値があります。そしてそれは可能です」と言って乗船切符を人に渡す=新しい生徒を作る=アウトフロー(その結果対価を得る=インフロー)。
それをたくさん生み出すこと。それが理想の光景です。

じっとしていては何も生まれません。それは敵もやっていることです。
異常な圧を持つ、異常に迅速なチームになりましょう。
周囲の無謀な…という声を無視してプロ意識を持ちましょう。
そのために具体的に打つ手があります。
■先制攻撃=教室展に向け、早めに作品に着手する。9月に始める。
■入門科の人は来年3月を待たず、月4回受講の本科にシフトする。
などです。

互いに切磋琢磨し、保守的→高揚→行動へとシフトしましょう。
夏を見送り、秋を迎えますが、さあさあ今、能動性を高める時が来ましたよ!

↓おまけ。富田勲(音楽)はいい仕事をしています。
https://www.youtube.com/watch?v=syDiAnfZMhI



/主宰 清原健彦











令和元年10月のカレンダーができたのでアップします。
カレンダー2019-10



お待ちしています。
/主宰 清原健彦

昨年の夏合宿まとめです。













夏合宿2日目、午後の部②です。
みなさんのプレゼンが終了し、次は、先日と趣向を変えて「もしも私が画商だったら~この作家推します!~」というテーマで、画商になりきりお客さんに絵を買っていただくという趣旨の発表をしました。
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投票の結果、令和元年・優秀プレゼンターに選ばれたのは…

ドゥルルル・・・・・・



ドゥン!

樹叶和(いつき とわ・作家名)さん(森本さん)です!
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おめでとうございます!
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お好きだという機械を徐行描きで描いた、とても緻密な作品(あくまで練習とのこと!)と、ご本人の世界観が現れた繊細な作品の対比が印象的でした!今後の作品を見せていただくのも非常に楽しみです!

そしてお次は、先ほどの評を聞いて誰が一番良かったかを選ぶ、「私が選ぶ優秀評者」とその理由の発表です。
そしてその結果は・・・

ドゥルルル・・・・・・



ドゥン!

私徳永です!
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ありがとうございます!
(設定の)画商として、作家への溢れる(暑苦しい!?)愛をお伝えさせていただいたのがみなさまに伝わったようでとても嬉しかったです!
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講師による総評です。
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みなさま、2日間、お疲れさまでした!とても楽しく充実した時間だったのではないでしょうか。
みなさんが、ご自分の作品について語られている中で、また、鑑賞者から質問を受けそれに応える中で、どんどん「アーティスト」になっていくのを見せていただいた気がします。

本当にどの作品も素敵で、作品について語られる内容も興味深く、刺激をいただきました。こんなにじっくりとみなさんの作品を拝見したり、作品についての思いを聞かせていただける場、めちゃくちゃ贅沢で楽しかったです。

そして、講師清原先生を筆頭に、生徒(聴衆)のみなさんの前向きで温かな空気の中、作品をある意味安心して発表し(否定したり、笑ったりする人は一人もいないのですから!)、ブラッシュアップしていける、また、質問、感想をいただけ、制作の活力をもらえる場というのはとても貴重だと思いました。

ということで、来年も楽しみです。みなさまありがとうございました!


~番外編・おまけ~
助手1号Khさんが前日の夜作ってくださったというトロフィーと盾です!
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このように塗られていたのですね~!本当に教室愛が深い方です!
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なんと徐行描きの目的が描かれた盾!暗唱や~!英語版、斬新!かっこいいです!徐行描きは世界に羽ばたきます!
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これら、昨年に引き続きみなさんに大好評でした!教室外の方に説明しますと、こちらのトロフィー、当教室の最初にみなさんが通るメソッド「徐行描き」のモチーフの1つなのです。なのでみなさん、見た瞬間、破顔されます。笑

ということで、夏合宿がはじまってすぐ、「もうKhさんが優秀プレゼンターなのでは」とささやかれておりました。笑
昨年に引き続き、司会もつとめてくださり、本当にありがとうございました!

/助手2号 徳永

夏合宿2日目
午後の部 スタートです。(作品だけの写真を撮り忘れておりました。申し訳ありません!どれも素晴らしかったのに…!ぜひ個々に見せていただいてください!
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続きます。

/助手2号 徳永

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