■11 杣真知
①多層世界(2)
28-11「多層世界(2)」杣真知

②多層世界(3)

29-11「多層世界(3)」杣真知
紅葉の中の3人の子どもを描いた。
思ったこと。
見えているモノの、輪郭の不確かさ。
見えている姿、輪郭、像は、厚紙が重なるようにして確からしいカタチを形成している。見えているのはそのうちの一枚、もしくは重なったすべてを見ているのかもしれない。結果的に、その厚紙の一枚を描いたような。
①は割と確からしい輪郭に基づいて、②はいびつな輪郭に基づいて描いた。

③描線と多面の関係性への一つの試み(フランク・ステラ(1))
30-11「描線と多面の関係性への一つの試み(フランク(1))」杣真知
フランク・ステラの「リュネヴィル」(川村美術館で展示されている野外彫刻作品)より。
この作品の直線、曲線、重量感、何ものでもない形に惹かれて、写真を見ながらギアチェンジで形を追った。「リュネヴィル」とはまた異なるカタチが完成した。このカタチにふさわしいと感じる色を一つ一つ塗り進めた。
どこまで色をつけるのか、という悩み。今回は全体に色をつけた。

④描線と多面の関係性への一つの試み(フランク・ステラ(2))
31-11「描線と多面の関係性への一つの試み(フランク(2))」杣真知
フランク・ステラの「リュネヴィル」より。
再度、写真を見ながらギアチェンジで形を追うところから描いた。どこまで色をつけるのか、という悩み方ふたたび。ここで止めたことはよかったのか?という終わり方。

⑤描線と多面の関係性への一つの試み(長谷川利行)
32-11「描線と多面の関係性への一つの試み(長谷川利行)」杣真知
長谷川利行「水泳場」より。
複雑な描線に惹かれて、写真を見ながらギアチェンジで形を追った。「水泳場」とは全く異なるカタチが現れた。③、④と同様に、カタチにふさわしいと感じる色を一つ一つ塗り進めた。やはり、どこまで色をつけるのかと悩みながらの結果。

⑥悉皆成仏
33-11「悉皆成仏」杣真知
「法隆寺金堂壁画 観音菩薩像」のお顔の部分だけを、壁画本体のシミや傷みも含めて、丁寧に形を追い画面に配置した。結果的に何かわからないモノになるとおもしろいのではないかと思いながら。草木のようにも見えるかなと思い、タイトルは「草木国土悉皆成仏」という仏教語からもらった。

第17回清原絵画教室展
展覧会コンセプト
清原絵画教室案内